ペット保険が知りたい! 大手2社(アニコム、アイペット)の特徴を解説

ペット保険大手2社比較 その他の損害保険

ペット保険とは?

ペット保険は、一般的にペットが病気やケガを被り、動物病院で治療を受けた際に飼い主が負担する費用の一部または全部を補償する保険です。
保険会社によっては、ペットが他人の身体や財物に損害を与えた場合の賠償責任を補償する特約や、ペットが死亡した場合の葬祭費用を補償する特約などを扱っている場合があります。
保険に加入できるペットは主に「犬と猫」ですが、その他の動物や爬虫類(例:小鳥・うさぎ・フェレット・ハムスター等)などを補償している保険会社もあります。

ペット保険で補償されるのは、加入するコースで異なり、治療費の50%や70%が保険金として支払われます。また、入院のみの補償と入院に加え通院まで補償されるコースが選択できます。

ペットの診療費は非常に高額

ペットには人間のような公的な健康保険制度が存在しないため、診療費は全て自由診療になります。
受診する動物病院等によっては、料金体系も異なりますが、ひとたび大きな病気やケガに見舞われると高額な治療費の負担が発生します。

2011年に東京都が実施した「犬及び猫の飼育実態調査」によると、1年間にかかる犬の診療費は年間3万円~6万円が35.1%となっており、10万円を超える診療費がかかった飼い主も13.6%と、かなりの負担が発生していることがわかります。

どうしてペットの治療費は高いのか

一般的な動物病院の診療費は「自由診療料金制」となっているため、病院によって診療費は異なります。また、人間のような健康保険制度がないため、診療費は全て飼い主の自己負担となってしまいます。

どうして自由診療だと高くなるのか

人間の保険診療の際には、医療行為の対価として「診療報酬」が支払われます。
「診療報酬」は、医療行為ごとに定められている「診療報酬点数表」に基づき計算されます。
国民健康保険や労災保険を使用した場合は、1点10円で計算されますので、診療費はその内容に見合った診療費となりますが、自由診療は平均20円前後で計算されているようです。

動物病院には、保険診療が無いためこのような点数制度がありません。
このため、動物病院の医療費は各動物病院が自由に定めていますので、高額になり、また健康保険制度がありませんので、全額飼い主の自己負担となります。

ペットの数は子供の数よりも多いのが現状

日本は少子高齢化により、若年層人口(15歳未満人口)は昭和57年から連続して減少しており、2015年4月1日現在では1,617万人となっています。
反面、犬や猫の飼育頭数は2004年以降は2,000万頭を超える水準で推移しておりますが、こちらも飼い主の高齢化により2012年より減少傾向となっています。

日本のペット保険加入率はまだまだ低い

ペット先進国である欧米の各国ペット保険加入率は、スウェーデン約80%、英国約15%、米国・ドイツ10%となっていますが、日本はわずか約4%にすぎません。(2014年 矢野経済より)

ペット保険大手2社の比較

ペット保険は、アニコム損害保険㈱やアイペット損害保険㈱のような損害保険会社が販売している場合と、「SBIいきいき少額短期保険」や「楽天少額短期保険」のような少額短期保険が販売しているが場合があります。

この記事では、代表的なペット保険であるアニコム損害保険㈱とアイペット損害保険㈱の商品について比較してみたいと思います。

アニコム損害保険の「どうぶつ健保ふぁみりい」と「動物健保ぷち」

アニコム損害保険のペット保険は、ペット保険シェアNO1であり、全国すべての動物病院で利用可能であり、窓口精算対応病院なら、人間の健康保険と同じように自己負担分を支払うだけです。この対応病院数が全国に6,505件(全国病院の5割以上)と、他社と圧倒的な差があります。

「どうぶつ健保ふぁみりい」と「動物健保ぷち」の比較

商品名どうぶつ健保ふぁみりい動物健保ぷち
対象ペット犬、猫、フェレット、鳥、うさぎ犬、猫
新規加入年齢0歳~7歳11か月(フェレット、鳥、うさぎは3歳11か月)
継続時年齢制限制限なし
保有件数89.6万件(2021年3月現在)
販売チャネルペットショップ・一般代理店・直販
販売形態Web・対面・郵送
特徴
  • 全国6,505件(2020年12月末現在)の動物病院にて、アニコム損保から動物病院に直接保険金を支払う「保険金窓口生産」が可能(動物健保ぷちは非対応)
  • Lineによる保険金請求が可能(動物健保ぷちは非対応)
  • Lineまたは電話にて病気やしつけについての相談ができる(平日は夕方までで電話相談は予約が必要)
  • 毎年腸内フローラの測定が受けられ、結果に応じて無料で血液検査が可能(動物健保ぷちは非対応)
通院補償70%プランまたは50%プランから選択×
通院支払い限度日数20日(1年間)×
通院支払い限度額70%プラン:1.4万円/1日
50%プラン:1万円/1日
×
入院支払い限度日数20日(1年間)
入院支払い限度額70%プラン:1.4万円/1日
50%プラン:1万円/1日
70%プラン:1.4万円/1日
手術支払い限度日数2回(1年間)
手術支払い限度額70%プラン:14万円/1回
50%プラン:10万円/1回
70%プラン:50万円/1回
各種割引・割増多頭割引:600円(1年間)
健康割増引(請求回数により▲10%~+50%)
×
疾病補償の待機期間補完開始日から30日間
保険料体系犬5区分(A~E)・猫区分なし

アニコム損保の保険料例(犬はちわわ、ダックスフンド、カニーンヘン等のA区分)

 どうぶつ健保ふあみりい(70%プラン)どうぶつ健保ぷち
対象ペット犬(A区分)犬(A区分)
0歳35,630円36,320円11,690円11,930円
1歳33,940円34,590円11,130円11,360円
2歳34,450円34,740円11,300円11,410円
3歳36,630円35,200円12,020円11,560円
4歳43,750円36,520円14,350円12,000円
5歳47,330円37,840円15,530円12,430円
6歳52,180円39,710円17,120円13,040円
7歳58,180円42,120円19,090円13,840円

アニコム損保のHPはこちら⇒

アイペット損害保険の「うちの子」と「うちの子Lite(手術特化型)」

アイペット損害保険の「うちの子」と「うちの子Lite]は加入可能年齢が0歳から12歳11か月までと幅広く、高齢のペットでも加入できる内容となっています。

商品名うちの子うちの子Lite
対象ペット犬、猫、犬、猫
新規加入年齢0歳~12歳11か月(フェレット、鳥、うさぎは3歳11か月)
継続時年齢制限制限なし
保有件数59.1万件(2021年3月現在)
販売チャネルペットショップ・直販
販売形態Web・対面・郵送
特徴
  • 全国5,300以上(2021年7月末現在)の動物病院にて、アイペット損保から動物病院に直接保険金を支払う「保険金窓口生産」が可能(うちの子Liteは非対応)
通院補償70%プランまたは50%プランから選択プランなし(90%補償)
通院支払い限度日数22日(1年間)×
通院支払い限度額70%プラン:1.2万円/1日
50%プラン:1.2万円/1日
×
入院支払い限度日数22日(1年間)
入院支払い限度額70%プラン:3万円/1日
50%プラン:1.2万円/1日
手術を含む連続した入院の場合のみ10日まで補償
手術支払い限度日数2回(1年間)
手術支払い限度額70%プラン:15万円/1回
50%プラン:10万円/1回
90%プラン:50万円/1回(手術費用、手術日前後10日間の入院費用が3万円を超えた場合に90%補償)
各種割引・割増多頭割引:3頭まで2% 4頭以上3%
疾病補償の待機期間補完開始日から30日間
保険料体系犬3区分(うちの子A~C LiteはⅠ~Ⅲ)・猫区分なし

アイペット損保の保険料例(犬はちわわ、ダックスフンド、カニーンヘン等のA・Ⅰ区分)

 うちの子(70%プラン)うちの子Lite(手術特化型90%補償)
対象ペット犬(A区分)犬(Ⅰ区分)
0歳35,980円34,840円13,260円9,130円
1歳35,980円34,840円11,500円9,660円
2歳35,980円34,840円12,760円10,360円
3歳40,630円34,840円17,290円11,170円
4歳45,290円36,340円20,540円12,110円
5歳50,170円37,950円24,880円13,150円
6歳55,290円41,390円27,590円14,320円
7歳60,470円45,880円30,490円15,480円

アイペット損保のHPはこちら⇒

犬の犬種別保険料区分は保険会社で異なるので注意

犬の保険料区分は保険会社により多少の違いがありますので、保険料の検討する場合は注意が必要です。
飼育頭数の多い犬種の保険料区分は以下のとおりとなります。

犬種アニコム(犬区分A~E)アイペット(うちの子)
(犬区分A~C)
アイペット(Lite)
(犬区分Ⅰ~Ⅲ)
トイプードル・ミニチュアダックス犬区分B犬区分A犬区分Ⅰ
柴・ミニチュアシュナウザー犬区分Ⅱ
チワワ・カニーンヘン・ダックスフンド犬区分A犬区分A犬区分Ⅰ
ポメラニアン・ヨークシャーテリア。マルチーズ犬区分C犬区分A犬区分Ⅱ
ゴールデンレトリーバー犬区分D犬区分C犬区分Ⅲ

まとめ

ペットを飼う場合、長ければ15年から20年以上にわたり相当の費用が必要になり、金銭的な負担が高額になります。
費用の中でも医療費負担が多くを占めているので、その医療費の一部を請求できるペット保険は加入する必要があると思います。
ペット保険の保険料は、1年更新でありペットの年齢とともに高額になっていきますので、分割払いなどを活用して毎月の保険料負担を軽減することをお勧めします。

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