自動車保険に加入するとドライブレコーダーアプリが無料で使える?

自動車保険とテレマティクス技術

ドライブレコーダーは従来運送業などの事業用に多く使われてきましたが、ここ数年で高性能化してきて、更に低価格化がすすみ、一般家庭用にも急激に普及してきました。
また、テレマティクス自動j車保険の開発が、国内損害保険会社ですすめられているなかで、自動車保険加入者へのドライブレコーダーの提供や、その記録された交通事故の画像が、過失割合交渉に利用されるようになってきています。

ドライブレコーダーとは

ドライブレコーダーは、車に固定して、その車の前方や後方、車内の画像を記録する装置で、運送業者やバス業者などの営業用の車には、以前から利用されていて、ドライバーが安全運転をしているかどうかのチェックに使われてきました。

最近では、その性能(録画される画像の解像度アップや録画時間の長時間化)が著しくアップしてきたことと、低価格化がすすみ、一般家庭にも広く普及してきました。

また、以前は画像が記録されるだけのものが多かったのですが、通信技術の向上やスマートホンの普及で、画像が記録されるだけでなく、事故の衝撃を自動的に感知して、自動車保険に加入している損害保険会社に事故の報告とともに、事故時の画像が転送される装置まで出てきました。

相手の嘘を証明するドライブレコーダーの画像

自動車で事故が起きた場合、相手がある事故である場合が多く、お互いに事故の責任が発生する「過失割合」の交渉が行われますが、ほとんどの場合は、事故の当事者が加入している自動車保険の事故処理担当者同士が交渉を行います。

その場合、自動車保険の事故担当者は、事故の当事者から事故の時の状況を聴取して、相手の事故処理担当者と過失割合について、交渉を行いますが、相手の主張が実際の事故状況と異なることが結構多いのです。(相手が自分の都合のいいように嘘をついている)

たとえば、交差点内の事故で、自分(Aさん)が走っていた道路の信号機が、黄色で交差点に進入したら、赤信号を無視して交差点に進入した相手(Bさん)と接触した場合の過失割合は、次のようになります。

交差点の事故 赤信号と黄信号

基本過失割合
Aさん:20   Bさん:80

ところが、相手のBさんは、自分が加入している自動車保険の事故処理担当者には『自分は赤信号で交差点に進入したが、相手も赤信号だった』と主張していれば、その場合の過失割合は次のようになります。

交差点の事故 赤信号と赤信号

基本過失割合
Aさん:50   Bさん:50

この場合、Aさんの車の損害(修理費)が50万円であれば、本来相手のBさんからは、80%の40万円払ってもらえる事故なのに、相手の事故処理担当者の主張では、50%の25万円しか払ってもらえません。

事故の現場で、警察を呼んで実況見分があり、その警察官が作成する「供述調書」の中で、Aさんの黄色信号での交差点進入が記載されていれば、Aさんの主張が通るのですが、事故の現場でもBさんがAさんの赤信号を主張していれば、誰もAさんの黄色信号を証明してくれません。

その時に役に立つのがドライブレコーダーの記録画像です。

ドライブレコーダーの中には、その場で事故の瞬間の画像を見ることができる機種がありますので、現場検証に来た警察官に証拠として見せることができますし、自動車保険の事故担当者に証拠として提出すれば、過失交渉に使うことができます。

実際の自動車事故の過失交渉でも、相手の主張が事実と相違した「嘘」の主張が信じられないくらい多いのです。

ドライブレコーダーを付けていると交通事故が減る

最近のドライブレコーダーには、走行中の画像を記録するだけでなく、運転している人の安全運転診断をしてくれる機能や、事故多発交差点などの危険場所、天候の悪化などによる運転注意アラームが装備されているものもあります。

ドライブレコーダーの安全運転診断とは、車の走行中の急ブレーキや急ハンドル、スピード違反などのデータが蓄積され、その結果が安全運転度などの点数で表示されたりするもので、自然とその点数を意識するようになり、交通事故にあう確率が低くなる効果が期待できます。

ドライブレコーダー付き自動車保険

【2020年最新版】ドライブレコーダー付き自動車保険4社の徹底比較

損害保険会社が提供しているドライブレコーダー機能付きアプリ

損害保険会社がドライブレコーダー機能や安全運転診断などの機能があるスマホ向けアプリを提供しています。
自動車保険に加入していなくても利用できるアプリもありますので、一度試しに使ってみる価値がありそうです。

損保ジャパン日本興亜の安全運転サポートアプリ「セーフティサイト」

損保ジャパン日本興亜が提供している安全運転サポートアプリ「セーフティサイト」は自動車保険に加入していない人でも利用できるアプリで、スマホにインストールすれば誰でも使えるアプリです。

主な機能は

・ドライブレコーダー機能
運転中に急ブレーキや衝突などの衝撃を感知すると、衝撃の前後各10秒間の前方映像を自動的に録画します。手動の録画も可能です。

・前方車両接近警告と前方車両発進お知らせ
運転中の前方映像や位置情報により、スマホが車間距離を分析し、前方車両の接近や発車検知時に、音と声で知らせてくれます。

安全運転スコア通知機能
スマホが感知した揺れや位置情報などで、速度・急操作・車間距離等に関する、安全運転診断をしてくれます
また、走行中の運転スコアとそのアップ・ダウンを効果音と画面表示でお知らせいたします。

・急操作警告機能
走行中に急操作(急アクセル・急ブレーキ・急ハンドル)をスマホが検知すると、音声と画面表示でお知らせします。

・走行履歴表示機能
走行したルートや速度、急ブレーキ・急アクセルなどの操作、車間距離が不足していた区間等を記録し、地図上に表示してくれます。

・走行時間経過や走行距離経過のお知らせ機能
走行開始から一定時間・距離の経過ごとに音声で知らせて休憩を促してくれます。

・トラブル解決術
パンクなどのトラブルが発生したときに、対処法を専門家がアドバイスしてくれます。

・緊急連絡先
事故が発生した時に、損保ジャパン日本興亜の事故受付等の連絡先、警察や救急の緊急連絡先が記録されていて、スマホからそのまま電話することができます。

とても無料とは思えないサービスですが、ドライブレコーダーとしてスマホを使う場合は、車のダッシュボードなどにスマホを固定する装置は、自分で調達する必要があります。

損保ジャパン日本興亜では、月々850円のプラス保険料でドライブレコーダー付きのテレマティクス自動車保険を販売しています。

東京海上日動の「もっと、もっと走ろう日本!」アプリ

東京海上日動が提供している「もっと、もっと走ろう日本!」も自動車保険の加入者でなくても、誰でもインストールできるアプリで、ドライブレコーダー機能が使えます。

このアプリのメインの機能は、ドライブを楽しむことが第一の目的で、以下のような機能があります。

Eco・安全運転診断機能
車の運転をするときに、アプリのスタートボタンを押すと、約20分間安全運転診断がスタートして、その利用回数により、日本を仮想縦断します。
車の運転を終えた時に、ストップボタンを押すと、仮想日本縦断中の都道府県のご当地クイズが出題され、回答後にEco・安全運転診断結果が表示されます。

ドライブレコーダー機能
「もっと、もっと走ろう日本!」をスマホにダウンロードして、車のダッシュボードの上などに固定すれば、ドライブレコーダーとして機能します。
万が一交通事故が起きた場合、その衝撃を認識して、事故の前後15秒間の映像がスマホに記録されます。
ただし、損保ジャパン日本興亜と同様、スマホを固定する機器(クレイドル)は自分で用意する必要があります。

東京海上日動には、もう一つ「モバイルエージェント」アプリを提供していますが、こちらにはドライブレコーダー機能はなく、事故の時に東京海上日動に事故の報告をしたり、現場や壊れた車の写真を送ったりできるアプリで、東京海上日動の自動車保険に加入している人は、ダウンロードしておくと便利です。

東京海上日動でも月々650円のプラス保険料で、本物のドライブレコーダー付きテレマティクス自動車保険を販売しています。

三井住友海上の「スマ保」アプリ

三井住友海上の「スマ保」アプリは、非常に機能豊富なアプリで、自動車の安全運転診断やドライブレコーダー機能だけでなく、災害時のサポートなどもしてくれます。(自動車保険の契約がなくてもダウンロードできます)

スマ保「運転力診断」
自分の運転力をゲーム感覚で診断できる「安全運転チェッカー」や、急ブレーキや急ハンドルを行った場所が地図上に表示され、その映像を確認することができるドライブレコーダー機能があり、その映像を事故のの証拠映像としても利用できます。

また、Eco・安全運転診断機能や、事故多発地点を走るときのアラーム機能、大雨などの危険情報を教えてくれる機能もあります。

「スマ保」アプリは、自動車の運転についての機能だけでなく、災害時に役立つ4つの機能(避難所への誘導、カメラ機能を使った避難所への方向表示、災害時ノウハウ集、気象情報や避難勧告情報など)が備えられています。

あいおいニッセイ同和の「サポNAVI」

あいおいニッセイ同和もドライブレコーダー機能があるサプリ「サポNAVI」を無料で提供しています。

このアプリは事故が発生した時の連絡や、オペレーターによる救急車、レッカー車などを、GPSによる位置情報をもとに手配してくれる機能があります。
事故が発生すると、どうしても動揺してしまいますので、専門のオペレーターに指示を仰ぐことができて安心です。

ドライブレコーダー付き安全運転診断機能
加速や減速、コーナリングなどの運転傾向を点数で表示され、安全運転度を教えてくれます。
また、事故の衝撃を認識して、その前後の映像がスマホに記録されますので、事故の状況証拠として利用できます。

まとめ

紹介しました4メガ損保のアプリ以外にも、ソニー損保の「ドライバーズナビ」や無料のドライブレコーダーアプリなどがありますが、機能や使い勝っての良さでは、損保ジャパン日本興亜の「セーフティサイト」がおすすめできると思います。

ドライブレコーダーは、事故の時の証拠映像としての使い方以外にも、車の盗難や当て逃げなどの犯人特定や、旅行の思い出映像としての使い方もありますので、これからの車ライフには欠かせないアイテムとなります。

個人的には、車の運転開始の時にスマホをホルダーなどに固定して使うアプリよりは、常時固定されているドライブレコーダー専用機器の方が録画忘れなどがなく安心です。(エンジンをかけたら始動するタイプや常時稼働しているタイプがあります)

ドライブレコーダー専用機器も値段が安くなっており、安いものでは5,000円位から購入できますが、できれば事故の相手の登録番号なども鮮明に映るフルハイビジョン機種(解像度1920×1080)がおすすめです。

今ではドライブレコーダーが車の購入時にオプションとして購入できたり、カー用品店やインターネット通販で簡単に購入できますので、導入を検討をしてみましょう。

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