対物差額（超過）修理費特約のすすめ

おすすめする自動車保険の特約

対物差額超過修理費特約とは

対物事故による相手の自動車の修理費が、相手の自動車の時価額を上回ったときに、その自動車の修理費と時価額との差額に対して支払う特約です。（相手の過失割合を差し引きます）

なぜこの特約が必要なの？

過去の判例で以下のようなものがあります。

たとえば相手自動車の修理費が８０万円として、事故があった時のその自動車の時価額が５０万円であった場合、損害額は５０万円となってしまい、足りない３０万円は相手の自己負担となってしまいます。
（昭和４９年４月１５日最高裁判決）そして自動車の時価額とは、その自動車の中古車の市場価格（同じ車種、年式、走行距離、同じ程度の使用状態）とされています。
（平成１６年４月２２日東京地裁判決）

このため、損害保険会社は、相手の自動車の時価額以上を絶対に支払わないので、交渉が難航して解決までの時間が相当かかります。

交渉は損害保険会社に任せておけばいいと思いがちですが、事故の交渉が長引くと、決して安心ではなく、できれば、この特約を付けておくことをおすすめします。

現在では、ほとんどの自動車保険に付けられていますので、もし現在ご加入の自動車保険に付いていなければ、付けておくことを検討しましょう。

保険期間の途中でも付けることができる場合がありますので、加入している代理店か損害保険会社に確認してください。
この特約の保険料は加入される損害保険会社によって異なりますが、１年間でおよそ１０００円前後くらいです。

この特約で支払われる条件は

〇実際に相手自動車に損害が発生した日の翌日から６か月以内に実際に修理を完了すること。
〇相手自動車の車両保険からが支払われた保険金が相手自動車の時価額を超える場合は超えた分は控除して払われます。
〇支払い限度額は１回の事故につき５０万円が限度となります。
これらは損害保険会社によって運用が違いますので、確認してみてください。