トヨタの「コネクティッドカー」が本物のテレマティス保険を可能にする?

自動車保険とテレマティクス技術

トヨタ自動車は2020年には、販売する新車のうち、コネクティッドカーの割合を7割まで増やすとしています。

2018年夏に登場する15代目クラウンは、2020年をにらんだトヨタのコネクティッド戦略の先駆車として、東京モーターショー2017で初出展したCROWN CONCEPTの市販モデルが本格的に発売される予定です。

トヨタの「コネクティッドカー」とは?

「コネクティッド」とは、つまり「つながる」という意味であり、クルマが人や社会などとつながることで、クルマの新しい魅力や価値、新たなサービスを生み出すとともに、よりよい社会の実現を目指していくものです。今後、コネクティッド技術はさらに進化し、活用したサービスがますます普及していくと予想されています。

トヨタのコネクティッドカー

トヨタのHPより引用

トヨタの「コネクティッドカー」で可能になるサービスは?

コネクティッドカーは、システムの核として、クルマの中にDCM(Data Communication Module)と呼ばれる無線通信装置を導入し、そこから通信事業者を通してデータセンターやコールセンターなどにアクセスします。

DCMは、クルマ内部のシステムにもつながり、さまざまな情報をやり取りすることができますので、様々なサービスの提供が可能になってきます。

オペレーターサービス

オペレーターに口頭で24時間365日以下の情報の検索や配信を依頼できます。

紹介・予約サービス

オペレーターに口頭で、レストランや駐車場などの案内やペット病院などの情報を依頼することができます。

ドライブサポートサービス

行きたい場所を伝えるだけで、オペレーターが代わりに目的地を検索しナビに送信してくれて、渋滞を考慮した最適ルートをナビに設定してくれます。

セーフティー・セキュリティーサービス

リモートメンテナンスサービス

  • 告灯点灯時に、クルマから発信される情報をもとに、適切なアドバイスをおこないます。
  • エンジンオイル量、電子キーのバッテリー、警告灯点灯状態などについて、T-ConnectスマホアプリまたはT-Connect ユーザーサイトで確認できます。またトヨタ販売店からは、おクルマから発信される情報をもとに、最適なメンテナンスのアドバイスをいたします。
  • コンライトのセンサー感度や車速感応式ドアロックのON/OFF など、車両カスタマイズ項目の一部について、T-Connect スマホアプリやT-Connect ユーザーサイトより遠隔で設定変更できます。
  • コンライトのセンサー感度や車速感応式ドアロックのON/OFF など、車両カスタマイズ項目の一部について、T-Connect スマホアプリおよび、T-Connect ユーザーサイトより遠隔で設定変更できます。
  • 車検や点検のご案内や、販売店のイベントに関する情報をT-Connect ナビやT-Connect スマホアプリなどにメールで知らせてくれるサービスです。また、メールでの返信により、カンタンに入庫予約や問い合わせができます。

ヘルプネット

万一の事故や急病時に専門のオペレーターに接続し、自動で送信された車両位置情報に基づいて緊急車両を手配してくれます。(ヘルプボタンを押したり、エアバック作動時に自動的に通報してくれる機能もあります)

その他のサービス

ドライブに役立つ様々なサービスが提供されます。

  • CDタイトル情報取得
  • ロードアシスト24(路上トラブル発生時、JAF手配の取り次ぎを24時間体制で対応)
  • 定期点検・整備・車検等の予約や問い合わせが可能
  • 目的地や周辺の情報をお知らせ
  • Yahoo! JAPANの情報から目的地検索・設定が可能
  • 宛先登録したメールアドレス宛に、クルマの位置情報を送ることができます
  • 全国的な祭事や365日の歴史上の出来事をご案内
  • エコドライブの運転結果が点数化されることで、エコドライブをサポートします

本物のテレマティス自動車保険「タフつながるクルマの保険」

2018年4月にあいおいニッセイ同和損保からトヨタのコネクティッドカー専用の自動車保険として「タフつながるクルマの保険」が発売されました。

この保険は、トヨタのコネクティッドカーから発信される車の走行情報をもとに、速度超過・急アクセル・急ブレーキなどのデータを点数化して契約者に提供するとともに、その安全運転スコアに応じて保険料を割り引く、所謂本物の「テレマティクス自動車保険」です。

「タフつながるクルマの保険」が加入対象としている車は、トヨタのコネクティッドカーで、T-Connect会員であることが条件になります。

T-Connect会員とは
T-Connectナビを購入して、T-Connect利用申込みをするとT-Connect会員となります。
トヨタのコネクテットカーの新車を購入すると、3年間は利用料が無料になりますが、更新後は年間12,960円の利用料が必要になります。

安全スコアによる保険料の割引は、100点満点で90点以上であれば、約13%保険料が割引になり、50点以下であれば割引はありません。(割引がなくても通常のノンフリート等級の割引はなくなりません)

安全スコアにより保険料を割り引く自動車保険は、現在ソニー損保の自動車保険だけが発売していますが、通信機能を使った安全スコアによる割引は、「タフつながるクルマの保険」だけであり、本物のテレマティクス自動車保険と言えるでしょう。

「タフつながるクルマの保険」に加入できる車種はまだ限定的?

2018年5月時点では「タフつながるクルマの保険」に加入できる車種はレクサスブランドに限られていて、更に特定のナビゲーションシステムを搭載していることが条件となります。

加入対象となる車種
レクサスのLS、GS、IS、RC、RX、CT、NX、LXで「G-LINKナビ」を装備した車
*全ての「G-LINKナビ」が対象となるわけではなく、「17MMナビ」と「15VUナビ」に限定されます。

2018年5月現在では、「タフつながるクルマの保険」に加入できる車種は限られていますが、2018年夏に発売されるクラウンを筆頭に、モデルチェンジされる車種が次々と対象となってきます。

まとめ

トヨタのコネクティッドカーは、まるで車自体がスマホのような働きをして、ボタン操作をすることなく、ドライバーが口頭で車に指示を与えることで、欲しい情報やお店の予約までも代行してくれるサービスです。

また、車に搭載された無線情報装置により、常時インターネットとつながっているため、全ての走行データが蓄積されますので、その運転特性で自動車保険が割引になる本物のテレマティクス自動車保険の加入が可能です。

BMWやメルセデスベンツも、スマホと車を連動させることで、目的地の設定だけでなく、レストランやホテルの予約なども可能なコネクティッドカーを発売していますし、他の日本のメーカーも追随してくるでしょう。

昔はアニメの世界だった車の機能が、近い将来現実のものになりつつあります。

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