損害保険料率算出機構が金融庁に届け出た「地震保険の基本料率の変更」について、2022年10月1日より実施する認可を所得し、地震保険料の改定が決まりました。
2022年10月1日から地震保険の保険料が平均で0.7%引き下げに
2017年1月から行われてきた、地震保険の保険料3段階改定で生じた保険料不足の解消と、地震モデル等の各種データの更新等から、保険料の基礎となる基本料率が全国平均で約0.7%引き下げになります。
地震保険料は都道府県別に定められていますが、改定率は都道府県や建物の構造などで異なり、最大の引き上げ率は29.9%、最大の引き下げ率は▲47.2%となります。
各都道府県別の改定率は以下のとおりです。
都道府県 | 建物の構造 | 改定率 |
福島県 | イ構造 | +19.6% |
ロ構造 | 0% | |
茨城県 | イ構造 | +29.9% |
ロ構造 | +12.3% | |
埼玉県 | イ構造 | +29.9% |
ロ構造 | +12.3% | |
千葉県・東京都・神奈川県・静岡県 | イ構造 | 0% |
ロ構造 | ▲2.6% | |
愛知県・三重県・大阪府・和歌山県・愛媛県 | イ構造 | ▲1.7% |
ロ構造 | ▲8.0% | |
徳島県・高知県 | イ構造 | +29.9% |
ロ構造 | ▲1.7% | |
大分県 | イ構造 | ▲38.1% |
ロ構造 | ▲47.2% |
イ構造:鉄骨造やコンクリート造の建物 など
ロ構造:木造の建物 など
地震保険についての詳細はこちら⇒損害保険料率算出機構HP
同時に長期係数の改定も
地震保険は最長5年までの長期契約が可能ですが、長期契約の場合長期係数を使うため、1年契約を継続するより保険料が割安になります。
この長期係数の算出に用いている予定利率を踏まえ、長期係数が改定になります。
保険期間 | 改定前 | 改定後 |
2年 | 1.90 | 改定なし |
3年 | 2.85 | |
4年 | 3.75 | |
5年 | 4.65 | 4.70 |
この長期係数改定の結果、5年長期契約の保険料が値上げになります。
家庭向けの火災保険についても2022年10月からの保険料値上げが予定されていますので、地震保険と合わせて今から最長の長期契約に切り替えておくことも検討したいですね。