全労災のマイカー共済とは?

自動車共済の特徴を知ろう

全労済(全国労働者共済生活協同組合連合会)とは、消費生活協同組合法(生協法)にもとづき、厚生労働省の認可を受けて設立された、共済事業を行う協同組合です。

営利を目的としない組織であり、協同組合に参加したい人は、誰でも出資金(一口100円で1,000円以上)を出して組合員になることができ、事業の利用や運営も、この組合員によって行われます。

損害保険会社が扱っている自動車保険ではなく、「共済」なので、保険料のことを「掛け金」と呼びます。

共済と聞くと、補償が充実していなかったり、加入がめんどくさかったりと思いがちですが、全労災の「マイカー共済」はJAの自動車共済と同じく、損害保険会社の自動車保険と比べても補償内容や事故処理対応力は遜色のないレベルとなっています。

全労災のマイカー共済では3つの特徴を前面に打ち出しています。

全労災のマイカー共済の3つの特徴

①最大64%割引

一般の自動車保険で一番割引率が高い「等級」は20等級ですが、全労災のマイカー共済では最高が22等級(64%割引)で、長い間事故を起こさなかった有料ドライバーに有利な制度となっています。

②12種類の割引

契約者が加入しやすいように掛け金の割引が12種類用意されている。

〇ハイブリッド車割引7%
契約する車が、全労災の指定する低公害自動車(ハイブリッド車、電気自動車など)の場合に掛け金が7%割引になります。
一般の自動車保険では新車登録してから13か月間~25か月しか使えない割引ですが、全労災のマイカー共済は無期限で使える割引です。

〇新車割引
契約する車(自家用普通乗用車、自家用小型乗用車、自家用軽四輪乗用車のみ)が新車の場合、新車登録をしてから25か月間掛け金を割り引きます。(自家用普通乗用車、自家用小型乗用車9%割引、自家用軽四輪乗用車3%割引)

〇福祉車両割引7%
契約する車が車検証上の車体の形状が「車いす移動者」になっているか、または消費税非課税処置になっている福祉車両の場合に掛け金が割引になります。

〇複数契約割引3%
同じ契約者が2台以上のマイカー共済を契約すると割引になります。

〇人身傷害補償の被共済自動車搭乗中のみ補償特約
人身傷害補償の被共済自動車搭乗中のみ補償特約(人身傷害の補償を、契約している車に限定する特約)を選択する場合、人身傷害補償の掛金が四輪自動車では15%割引、二輪自動車・原付自転車では2%割引となります。

〇盗難装置車装着割引5%
車両保険も契約した場合、盗難防止装置(いわゆるイモビライザー)が標準装備されている場合に掛け金が割引になります。

〇セカンドカー割引(複数所有新規割引)
すでに11等級以上の契約がある場合(他の保険会社等での契約も含む)で、かつ一定条件を満たしていれば、2台目以降のお車を新たにご契約される場合は、6等級ではなく、7等級を適用します。

〇子供特約
子供も運転する場合、子供専用の年齢条件を設定することで割引になります。
一般的には、同居の子供が運転する場合、契約自体の年齢条件を子供に合わせる必要がありますが、子供特約を選択することで、子供だけに適用される年齢条件になり、掛け金のアップをおさえることができます。

〇運転者本人・配偶者限定特約7%割引
運転する人の範囲を記名被共済者(記名被保険者と同じ)とその配偶者に限定することで掛け金が割引になります。

〇運転者年齢条件
契約する車を運転する人の年齢条件を設定することで、保険料が割引になります。
年齢条件は、年齢を問わず・21歳以上・26歳以上・35歳以上の4パターンから選択できます。

〇運転者家族限定割引3%
家族」以外に運転する方がいない場合は割引になります。

〇搭乗者傷害特約家族限定補償型
搭乗者傷害特約の対象となる人を、記名被共済者とそのご家族(配偶者、同居の親族、別居の未婚の子)に限定する場合、搭乗者傷害特約の掛金が10%割引となります。

③充実の特約

〇自転車賠償責任補償特約
家族の方が自転車の事故により、法律上の損害賠償責任を負ったときに1事故につき最高1億円まで補償します。(示談交渉サービス付き)

〇弁護士費用特約
自動車(二輪・原付を含む)および自転車の事故、それ以外の「交通事故」によって被害を被ったときに弁護士費用を支払います。(訴訟費用300万円、法律相談10万円限度)

〇交通事故危険補償特約
自動車以外の交通事故により身体に損害を受けた場合、人身傷害補償と同じ補償が受けることができます。

〇その他「マイバイク特約」「車両損害の無過失事故に関する特約」「新車買替特約」など

24時間365日安心サポート

〇事故対応
事故対応は24時間365日対応で要請があればスタッフが現場へ駆けつけてくれます。(全国79ヵ所の対応拠点とスタッフ約850名)
(現場駆けつけサービスは、サービス対応拠点から30分以内の事故場所までで、高速道路は対象外)

〇車のトラブル対応(人身傷害または車両保険に加入した場合のみのサービス)
・レッカーサービス
事故や故障の際に自力走行不能になった場合、自動車修理工場までのレッカーサービスが30㎞までまで無料
・クイック修理サービス
路上など現地で対応可能な30分以内のクイック修理サービス
(30分以上の修理やクレーン作業等を伴う場合は有料)
・ガス欠時の燃料お届けサービス
ガス欠時にガソリンを10ℓを届けます。

〇全国1,600の提携自動車修理工場
事故の時の修理や整備などの時、割引価格でサービスを受けることができます。

まとめ

全労災のマイカー共済は、損害保険会社の自動車保険がいろいろな商品やサービスの改定をすると、それに追随して同じような商品サービスを提供してきます。

しかしながら、宣伝文句にしている、22等級(64%割引)は損害保険会社の20等級(63%割引)とほとんど変わらない割引であり、12種類の割引も一般の自動車保険では、「当たり前」の内容で、特別な割引は、ハイブリッド車の割引期間が無制限であることくらいです。

ロードサービスの内容は、無料のレッカー移動距離も30㎞と心もとない内容であり、今一つの印象です。

事故処理体制では、24時間365日対応は当たり前としても、現場急行サービスが唯一評価できるサービスですが、対応可能拠点から30分以内の事故現場に限られますので、評価は限定的です。

掛け金は、代理店型自動車保険より安く加入できますが、ダイレクト型自動車保険と比べると割高感があります。
最新のサービスと割安な保険料を提供している、ダイレクト型自動車保険を選択する方が賢明だと思います。

保険料の比較

◇トヨタプリウス(ZVW30)
〇保険期間:1年間 〇払い方:1時払い 〇使用目的:日常・レジャー使用 〇免許証の色:ゴールド 〇等級:20等級 〇運転者範囲:本人限定(本人限定のない会社は夫婦限定で試算) 〇年間走行距離:10,000㎞ 〇対人・対物:無制限 〇人身傷害:3,000万円 〇車両保険:170万円(一般条件) 〇車両免責金額:5-10万円

*全労災のマイカー共済は〇家族限定〇人身傷害5,000万円 〇車両保険165万円 〇車両免責金額10万円で試算

保険会社名保険料
全労災のマイカー共済56,090円
代理店型自動車保険目安59,000円
ソニー損保50,730円
アクサダイレクト36,830円
チューリッヒ38,490円
SBI損保31,170円
そんぽ2451,390円
セゾン自動車火災32,100円
イーデザイン損保36,430円
三井ダイレクト36,400円

上記試算は2017年3月現在の保険料です。

削除 ▲ページトップへ

【広告】自動車保険は比較することで安く加入できます。安くなった保険料は平均でなんと35,000円。

【広告】自然災害対策は火災保険一括見積で