自動車保険のフリート契約とは?

フリート契約者とは 自動車保険のフリート契約

自動車保険には、強制保険である「自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)」と任意保険である「自動車保険」がありますが、自動車保険は大きく分けると「フリート契約」と「ノンフリート契約」があります。

フリート契約とノンフリート契約の違い

自動車保険を契約している人(保険契約者)の「所有・使用している車」の台数が10台以上になり、10件以上の自動車保険契約(総付保台数10台以上)がある場合、「フリート契約者」になります。

フリート契約とノンフリート契約の違いは以下の表のとおりです。

 フリート契約ノンフリート契約
自動車保険の契約台数10台以上9台以下
保険料体系(料率)フリート基本料率ノンフリート基本料率
適用割増引契約者単位車単位
運転者年齢条件なし適用可
運転者限定なし適用可
事故カウント全車両の損害率1台ごとの事故件数

フリート契約の「所有・使用」とは?

「所有・使用」している車が10台以上あることがフリート契約者となる条件ですが、「所有・使用」に該当するためには、以下の2点を満たしていなければなりません。

  1. 保険契約者が所有権を有し、かつ自ら使用している車
  2. 自動車検査証等の「所有者欄」と「使用者欄」がいずれも保険契約者名義となっている

ただし、次の車については、「所有・使用」しているものとみなします。

  1. 保険契約者が「所有権留保条項付売買契約」により購入し、かつ、自ら使用する車
  2. 保険契約者がリース業者から1年以上を期間として借り入れ、かつ、自ら使用する車
  3. 保険契約者が国または地方公共団体から借り入れ、かつ、自ら使用する車

法人がフリート契約者の場合で、以下に該当する車は「所有・使用」とはならず、フリート契約の対象にはなりません。

  • 従業員の個人所有で、会社の業務に使用する車
  • 社長の個人所有で、会社の業務に使用する車
  • 会社の所有ではあるが、関連会社や子会社に常時貸し出している車
  • 下請け会社などが持ち込みをして業務に使用している車  

*社長などの個人所有で、会社の業務に使用している場合などは、自動車税を会社が支払っているなど、実質会社所有であることが確認できれば、「所有・使用」と認められることがあります。

フリート契約の所有・使用」と確認資料

フリート契約の「所有・使用」と必要な「確認資料」を詳しく解説

総付保台数10台以上とは?

「総付保台数」とは、保険解約者が自らを記名被保険者として、1年以上を保険期間とする自動車保険を契約している、「所有・使用」している車の台数を合計したものです。

ただし、以下の車は総付保台数には含めません。

  1. JA共済や全労済などの自動車共済に加入している車
  2. 自賠責保険のみに加入している車
  3. 1年未満の短期契約を契約している車

まとめ

自動車保険のフリート契約者とは、1台以上の「所有・使用」している車が10台以上になり、10台以上の自動車保険に加入した場合に採用される制度ですが、条件を満たせば必ずノンフリート契約者からフリート契約者に切り替える必要があります。

よく複数の保険会社に自動車保険を加入していて、10台を超えてもフリート契約者にならない(気が付かない?)法人や個人事業主が存在しますが、総付保台数が10台を超えれば、ノンフリート契約からフリート契約に切り替えなければなりません。

もし、どうしてもフリート契約者になりたくない場合は、10台目以降の車は、JA共済や全労済などの共済に加入しておきましょう。

そうすれば、総付保台数は10台とはならず、ノンフリート契約のままで、問題ありません。

「フリート」の語源は
自動車保険の「フリート」や「ノンフリート」という言葉は、英語の「Fleet」が語源と言われています。
これは、「艦隊や船団」の意味であり、損害保険会社はもともと海上保険が最初の保険で、船の船団のことを「フリート」と呼んでいたからと言われています。
フリート契約の割引・割増制度とは

フリート契約の割引・割増制度とは?

【広告】自動車保険は比較することで安く加入できます。安くなった保険料は平均でなんと35,000円。

【広告】自然災害対策は火災保険一括見積で